カレー屋SAKAIのスパイス日記

カレー屋を営むSAKAIが、プロ目線でカレーを語ります。

【レシピあり】カレー屋が市販のカレールーをアレンジすると、コクのある極上のわんぱくカレーができあがる。

どうも、SAKAIです!

 

 愛知県一宮市で、カレー屋「CURRY THE KITCHEN」を営みながら、レトルトカレーのネット販売も行っています。

 

 

 

先日、岩倉市生涯学習センターで開催しているカレー教室の記事を書きました。

(記事はこちら↓)

curry-sakai.hatenablog.com

 

この講座では、ルーを使わない本格的なエスニックカレーを作っています。

ですが、前回はいつもと趣向を変えて、

「プロのカレー屋はルーカレーをどうアレンジするか」という切り口のレシピを紹介したんです。

 

このレシピが、ありがたいことにとっても好評で。

僕もたくさんの人に作ってもらいたいので、こちらのブログでも公開しますね!

 

 

ルーカレーアレンジレシピ

 

ではまず、ざっくりとしたレシピから!

 

本当にざっくりとしたレシピしか書かないです。

基本的には、いつも使う材料をいつも使うくらいの量で用意してください。

 

材料

  • 市販のカレールー…表示の半分
  • 豚バラ…お好みの量
  • バター…いつもの炒め油くらいの量
  • S&Bの赤缶…適量
  • カルダモンパウダー…適量
  • にんにく…多めにみじん切り
  • 生姜…少なめをみじん切り
  • 玉ねぎ…いつも通りの量を薄切りに
  • トマト…1/4~2/1ほどを角切りに
  • お好みの具材…好きなものを好きなだけ!
  • 塩…少々

ルーがうまいことまとめてくれるので、だいたいの量で問題ありません。

具材以外は後から足せばいいし、そんなに慎重にいかなくても大丈夫ですよ。

 

豚バラは、具材としてではなくオイルの要素として使います。

ラードでも代用可能ですが、買いやすいのは豚バラですね。

赤身があると、うまみも出ます。

 

にんにくは「多くない?」って思う量で大丈夫。いっちゃえいっちゃえ!

生姜は少なめでOK。

にんにく:生姜が3:1くらいのイメージでいきましょう。

 

作り方

  1. 適度な大きさにザクザク切った豚バラをフライパンにいれ、中火にかける。ジワジワ炒めて、脂が出てくるのを待ちましょう
  2. 脂が出きったら、バターを適量入れる。そこへにんにくのみじん切りを投入。焦がさないよう集中して炒めてください。
  3. にんにくがほんのり色付いてきたら、生姜と玉ねぎを入れて炒める。透き通ればOKですが、お好みでしっかり炒めてもいいです。
  4. 赤缶やカルダモンパウダーを、具材にまぶすように炒める。油分を控えめにすると、ここも焦げやすいので注意してください。
  5. トマトを投入。ここで水分が入るので、焦げの心配はなくなります。ただし、油分が多いとはねるので気をつけて。
  6. 好みの具材を入れて、全体をなじませる。ここで塩を少々いれてもよい。
  7. なんとなくひとかたまりになってもっさりしてきたら、水をいつも通りの量入れましょう。カレールーも入れて、しばらく煮込みます。
  8. 20分ほど煮込み、味の微調整。いまいち決まらないなら、塩・赤缶・カルダモンパウダーで整えましょう。具材が柔らかくなって、いい塩梅に煮詰まったら出来上がり。

 

ルーカレーアレンジのポイント

欧風とエスニックのいいとこどり

ルーは表示の半分使い、水はだいたい表示通り入れてください。

つまり、いつものカレーより水分が多く、シャバっとした仕上がりで正解です。

 

この、とろみの少ない仕上がりというのが大きなポイント。

 

カレールーには、日本人の大好きな「コク」の要素が詰まっているんです。

ここへエスニックカレーのスパイス感が絶妙に合わさり、かつてない味わいに…!

それはまさに、欧風とエスニックのいいとこどり。

サラサラのカレーも、米とめちゃくちゃ相性がいいんですよ。

 

オイリーさが特徴!シャバシャバなのに食べ応え抜群

ただ、スパイスを追加して香りをブーストしただけでは、半量にしたルーを補いきれません。

ここで活躍するのがオイルの存在です。

 

豚バラとバターという2種類の動物性油脂を使うことで、コクと深みが生まれます。

その結果、シャバシャバなのにこってりという、罪深いカレーが誕生してしまうのです…

 

このレシピ、中高生のいる家庭でぜひ作ってほしい。

部活から帰ってきて、このカレーが出てきたら最高でしょ。

尊敬のまなざしで見ちゃうね、僕なら。

 

もちろん、オイル感は強いので、胃が弱い人には不向きです。

調子いいときにチャレンジしてください。

 

にんにくだけは生を使ってほしい

普段のカレーを作るときよりは工程が多いですが、それほど大変ではありません。

追加で下ごしらえが必要なのは、にんにく・生姜・トマトくらいですね。

 

この中で、にんにくだけはぜひ生のものを使ってほしい。

生のにんにくを炒めたときの香ばしい風味は、ほかのもので代用できないんです。

ここはもう、おいしいカレーを作る儀式だと思って頑張ってください。

 

生姜も生の方がいいけど、手軽さを選ぶならチューブでもいいです。 

生の生姜って、ひんぱんに自炊していないと使いきれないですもんね。

 

トマトもホールトマトとかトマトジュースとか、消費しやすいものを選んでもらってOK。

スパイスカレーを作り慣れている人はトマトを多めに使いがちですが、今回のレシピでは半分くらいに抑えた方がいいです。

酸味が出ないので、きれいにまとまります。

 

 上級者はテンパリングにチャレンジ!

より香りを重視する人には、「テンパリング」という手法もおすすめです。

これは、オイルにスパイスを入れて熱し、香りを引き出すというもの。

 

ホールスパイスで行うことが多いですが、パウダーでもできます。

焙煎するようにじっくり火入れし、香ばしい香りが出てきたらすぐに火を止めましょう。

出来上がったカレーにかけると、素晴らしい香りが立ち上がりますよ。

 

ただし、かなり焦げやすいので要注意。

それから、オイルマシマシになるため、カロリーはもちろん上がります。

ヘビーなカレーを食べたい気分なら、ぜひ試してみてください。 

 

だいたいで作っても美味しくなるから大丈夫!

およそプロとは思えないざっくりとしたレシピを公開しましたが、いかがだったでしょうか?

 

しっかりした分量が書いてないと不安?まあ気持ちがわからないでもないです。

でもね、料理はメリハリが大事です。

全部いっしょうけんめい頑張って作ったら疲れちゃいますよ。

 

いいんですよ、あとからスパイスとか塩とか足せば。

いいんですよ、どんな具材でもカレー味ならだいたい美味しいから。

いいんですよ、どうせ煮込んでいる間に水分がとんでいくんだから。

 

お願いしたいことはひとつだけ。

生にんにくを使って、焦がさず炒める!

これさえ守れば、けっこう美味しいのができちゃいますから。

 

たっぷりご飯を炊いて、気楽な気持ちで作ってみてください!

 

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